海外から日本入国に際し、2022年9月7日より有効なワクチン接種証明書を保持している全ての帰国者・入国者は事前のPCR検査証明提出が撤廃する事が正式に決まりました。これにより、日本への入国にあたって負担となっていたPCR検査費用や正式なフォーマット取得などの手間がようやく省ける事になりました。海外に比べますと時間を要しましたが、これによりほぼ世界と同じ対策措置になったといえます。
現在は日本で新規感染者が多い状況ですが、上記ルール変更により少しずつ観光客やスポーツにおけますインターナショナル大会も再開されてくる見通しかと思います。テニスに際しましてもその1つ、10月に大阪で開催されるジュニア最高峰グレードの(JA)世界スーパージュニアが今年は海外選手も交えて行われる方向で進んでいます。まだまだすぐに海外選手が多く集まるとは考えにくいですが、グレードを下げて国内大会のようになってしまったコロナ禍の状況を考えると再び盛り上がりをみせてくると思います。
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今回は、8月15日から20日までドイツで開催されたITF Jr.大会グレード3国際大会男子決勝戦の記事となります。決勝戦にコマを進めたのは、最近になり調子を上げてきているマーク選手とJ3大会で初めての決勝まで進んだマックス選手のドイツ人対決となります。いずれも若い時にドイツやヨーロッパのジュニア大会舞台で活躍し、更なる飛躍を期待されていましたが周りの選手達に追い抜かされる期間が続きもどかしい時間を過ごしていたと個人的に推測しています。特に、最初の画像のナイキウェア着用のマーク選手は14歳の時にはヨーロッパでもTop10に入る実力者であり複数のエージェントやメーカーからスポンサー契約を受けていた選手です。その後、体格の成長で遅れを取ったり体調面でテニスの高いレベルを維持する事が難しく結果が共わない日々が続きました。
17歳となった今、少し遅れはあるかもしれませんがここへきて一気にランキングも上げて来年ジュニア最後の年にグランドスラム大会出場も視野に入ってきました。同大会でも優勝し、ランキングも自己最高の130位台です。
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今回は、決勝戦で対戦した2選手の紹介。まず、6-1/6-2というスコアで優勝したスペイン出身のザパタ・ミラレス選手。長く200-300位の間でとまっていましたが、ここへきてTOP100の壁をやぶってきました。今年は4大大会の1つでもあるローランギャロス大会で、予選3回勝ち上がりメインドローでも格上のフリッツ選手やイスナ―選手などを倒して最後はズべレフ選手にやぶれましたがBest32まで進出しました。今大会のチャレンジャー大会優勝でランキングも自己最高の70位台まで上がっています。
下記動画ではわかりにくい部分もありますが、ラリー展開になると攻撃的な鋭いスピンでありながらミスの少ない選手です。フォアハンドの際にラケットをぎりぎりまで引かないタイプの選手ですので、サーフェスが速くなると力でおさえこもうとしたり振り遅れも起こりえる打ち方ですが、クレーコートにおいては今後も安定して勝ち上がっていく選手と思います。
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こちらは、リターンゲーム時のシェフチェンコ選手にフォーカスした動画です。サーブとフォアハンドの力強さを武器にしている印象ですが、バックハンドはまだミスがでたり全体的にコート内にボールがおさまっていても浅くなってしまう場面が多く、相手選手に叩かれたりドロップショットなど展開される隙を与えています。これが、今TOP10として活躍しているキャスバー・ルード選手のような軌道高く振り上げながら深く相手コートに入る場面が多くなってくるとランキングも自然と上がってくると思います。
最後は、メインドロー1回戦で対戦したポルトガル出身のシルバ選手との様子です。質の高いラリーが続けられていましたが、先程も書いた通りバックハンドはまだ浅くなる部分が目立ちます。相手主導の展開が増えてくると、武器としているフォアハンドにも力みがでる悪循環が起きますので、これをいかに試合中に減らせるかが今後シェフチェンコ選手が強くなっていく1つのキーになると思っています。いずれにしましても、年齢的にも体格サイズ、パワーを見ても将来的に有望選手である事は間違いないです。そして、オフコートでは非常にフレンドリーな良い選手です。
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お問い合わせ先 masato.sugita824@gmail.com(椙田/スギタ)
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?Alexander Shevchenko
?Jonas Forejtek
?Adrian Andreev
?Max Hans Rehberg
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8月8日(予選は7日スタート)から14日まで、ドイツではメアブッシュという町で賞金総額約45000ユーロ(約630万円)のATPチャレンジャー大会が開催されています。今後のATP250/500やマスターズ、グランドスラム大会を目指す若手からベテランまで幅広い年代の選手達が出場して日々熱戦が繰り広げられています。今回はメインドロー出場選手の年代や使用ギアをまとめていきます。32ドロー/32選手が出場していますが、インドから1選手出場している以外は全てヨーロッパ出身の選手達が集まりました。
?出場選手年齢層
・17歳以下 0名
・18〜21歳 7名
・22〜25歳 10名
・26〜30歳以上 15名
今ではATPマスターズ大会やグランドスラム大会で若くして活躍しているアルカラツ選手やホルガー選手なども、その舞台に立つまでに避けては通れないATPチャレンジャー大会への出場。100位〜300位くらいまでの幅広い年齢層とランキング保持選手達が出場し、彼らにとってはいつ負けてもおかしくない状況の中で1回でも多く勝ってポイントと次の大会遠征費用を捻出するためのまさに命を懸けた舞台がチャレンジャー大会です。今年は、18〜22歳までの若い年代で4選手が予選から勝ち上がってきているのが特徴です。決して早くから大成するのが良い事とは個人的には思いませんが、男子も活躍する年代が女子と同じように早まってきている印象を近年は受けます。若手・中堅・ベテランの各々選手達がしのぎを削り合う戦いは見ていても興奮します。
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今年前半の約6ヶ月間で、ドイツ開催ITF Jr.のグレード高い大会を複数回帯同している時にインパクトある気付きが、現役を引退した功績ある元ATP選手達が今も現場に立ってジュニア育成や発掘に携わっている事でした。日本でもそうですが、引退後に活躍した選手達は金銭的にもオファー条件が良いメディア露出やコメンテーターといったポディションに就くことが多い中で、現場でジュニア達に熱視線を注ぐドイツ出身の元2選手を紹介したいと思います。
まず1人目が、ウィンブルドン選手権と全米オープンの2度グランドスラム大会にて、男子ダブルス優勝経験のあるフィリップ・ペッチュナー氏。以前から自身がスカウト活動をしていた中で繋がりもあり、今でも会場で会うと気さくに話し合えるコーチの1人です。現在は、ドイツテニス協会に属して主に14歳以上のドイツナショナルメンバーを集結させた施設でヘッドコーチとして指導にあたっています。コーチ同士ですと温和で笑顔混じる会話が多いですが、ジュニアに対しては結構勝っても負けてもマンツーマンで試合を振り返って長く話し合っている場面を目にしています。このような指導者がいる限り、これからドイツは更に良いジュニア選手達が輩出されてくると思いますし、実際に楽しみな若い選手達が控えています。
]]>今回のブンデスリーグ大会は、7月14日(日)にドイツ・デュッセルドルフで開催された対抗戦の模様です。ATPランキングTOP50に入っている若手期待のエミル選手やウィンブルドン選手権後に引退を発表した地元ドイツの人気選手コールシュライバーが集まり、多くの観客のもと盛り上がりました。特に歓声の大きかったベストマッチが下記動画。最後は10ポイント先取のスーパータイブレイクにもつれ、良いプレーも出て大きな拍手を受けていました。
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前回の有望アメリカジュニア選手を紹介した時と同じ大会に出場していた2選手の動画が下記です。奥の体格が良い選手がオランダ出身の選手で、アメリカ選手のCarelを決勝で倒して優勝した選手です。ただ、ITF Jr.ランキングではCarel選手にはなされたかたちになっています。そして、手前が今年13歳になる2009年生まれのスロベニア出身スヴィット選手です。特に、スヴィット選手は力強いフォアハンドを武器にしており今後の活躍が注目されている選手の1人です。
すでに、有名なプロ選手を抱えるエージェント会社とも契約。使用や着用しているウイルソンやナイキも契約でしょう。楽しみな選手です。
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今年1月末にフランスで開催された14歳以下インターナショナル大会(LES PETITS AS MONDIAL LACOSTE)で目についた1人のアメリカ男子選手をご紹介します。名前はカレル選手(Carel Aubriel Ngounoue)。恵まれた体格サイズと各ショットの技術力がすでに確立されており、ヨーロッパの選手と比べてもすでに頭1つ以上ぬけている印象さえ受けました。
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ドイツでは毎年7月〜8月までの夏シーズン、10チームがドイツ各地で毎週末のように対戦チームを変えて順位を競うブンデスリーグが開催されます。ヨーロッパでは、ウィンブルドン選手権(グラスコート)後に再びクレーコートのATP250/500やチャレンジャー大会が組まれており、その合間をぬってブンデスリーグが開催されるために多くのATPランキングTOP100位の選手達が各クラブに所属してリーグに参加し、非常にハイレベルな試合が多数行われます。
今回足を運んだ対抗戦にはTOP100に入っている2選手が出場。50位のマルチネス選手と86位のデルボニス選手。
]]>2022年1月から始まった欧州(ヨーロッパ)ジュニア遠征の前半が一旦終了しました。ヨーロッパでは規制が緩くなってきたとはいえ、まだまだコロナ禍であった時期を考えると、まずは日本からジュニア選手達がヨーロッパへ足を運んでくれたことに感謝しています。感染リスクを抑える為にどの大会に出場するかを慎重に判断し、移動のほぼ全て車を使用しましたので1月から6月までの半年間で合計走行距離が2万8000キロを超えました。今後も安全運転に気をつけながらヨーロッパ各地を転戦したいと思います。
今年は14歳のジュニア遠征からスタートし、アメリカのオレンジボウルのように世界的に有名な14歳以下グランドスラム大会とも言われているフランス開催のテニスヨーロッパ(スーパーカテゴリー)大会に3名が大会主催者推薦枠でメインドローから出場。ジュニアカテゴリーを経ていく中で通常はナショナルメンバーとして選定されて推薦を受け、そこからアジア予選を勝ち抜いて出場できる名誉/歴史ある大会に出場出来た事自体が大きなチャンスを得る事になりました。
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今回は女子選手です。ITF Jr.ランキング1000位以内の勢力図としては男子選手以上に顕著な結果が表れています。男子同様にアメリカ出身の女子選手数が他国を引き離して1ヶ国だけで全体の10%以上(109名)を占める選手がランクインしています。その次に続くロシアも79名。この2ヶ国だけでほぼ全体の20%に到達します。その後も欧州諸国が続き、カナダを含めると欧州大陸とアメリカ大陸だけで上位を独占している事になります。
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昨年でジュニアカテゴリーを終えた2003年生まれの選手達が抜けたITF Jr.最新ランキング2022が発表されました。500名以上の選手が抜けましたので、自動的に2004年生まれ以降でポイントを取得していた選手達は当然大きくランキングを上げて2022年のスタートを迎えます。ただし、これから新しくポイント取得する選手達や、昨年まで取得したポイントが失効になったりなどランキングは毎週のようにすぐに変動しますのでグランドスラムジュニア目指す選手達は注意深くスケジュールを検討して出場する大会でベスト尽くしてほしいと思います。
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2021年度のITF Jr.ランキングに基づく男女勢力図を見ていきたいと思います。今回は、来年度のグランドスラムジュニア大会出場(予選含む)が見込める選手達を対象にしたTOP300。非常に興味深い結果が出ています。
まずは男子から。2003年と2004年生まれ選手達中心に、TOP300の中で実に約15%を占める42名のアメリカ出身ジュニア選手達で構成されています。これは、他国と比べてダントツに多い選手数となっています。TOP10にも3選手が入っており、育成システムの地盤がしっかりしていると言えます。また、3選手については南米含めたアメリカ大陸でのポイント獲得がメインですが、それと同時にグレード高いヨーロッパ大会でもポイント獲得に繋げていますのでサーフェスに偏らないオールラウンドなプレースタイルが確立されており、将来的には活躍する可能性が高いと思います。
アメリカの半数ですが、同国に続いて多いのが世界的にもジュニア育成で定評があるフランス。人数ではアメリカに大きく離されていますが、注目すべき点は2005年生まれなどの来年17歳を迎える若い選手達がアメリカ同様に活躍している事が挙げられます。TOP300に若い選手達のランクイン割合でいうとフランスの方が高い結果となっています。
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