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- No.1 - ヨーロッパに比べて爆発力を持った選手が誕生しにくい要因

 

以前、3セットマッチが日本の公式大会で採用されているケースがヨーロッパに比べて少ないという事を記事にしました(http://truffle-kyukaku.com/?eid=275)。1セットマッチや8ゲームマッチが、世界のほとんどのテニス主要ジュニア大会で採用されている3セットマッチルールという世界基準からかけ離れている現状。今回は、個人的見解として、そこからどのような選手が輩出されていくか、また周りで観戦されている方々の心理的な部分も含め2回に分けて書いていきます。

 

  • 「爆発力を持った選手」=「大きな舞台(大会)で常に何かやってくれるんじゃないかと思わせてくれる選手」

 

まず、キーワードとしている爆発力を持った選手という意味をお伝えしたいと思います。爆発力と書くと外国選手のパワーというイメージになりがちですが、今回のメインとしているテーマとは異なります。「爆発力=常に何かやってくれるんじゃないか」、これはジュニアからプロまでどのような大会でもいいですが、グランドスラムのような大きな舞台、(全国大会に繋がる大会含め)各年代のその年のナンバー1を決める全国大会等、多くの選手にとって大きな目標となっている大会。それらのステージで、シードやランキング順位が対戦する選手よりも低くても、3セットマッチを行えば勝てるチャンスが大きく、一波乱起こしてくれんじゃないかという意味になります。

結果から書くと、1セットマッチや8ゲームマッチのルールでは、上記のような選手は中々誕生しにくい要因があると思っています。ベースライン上でストローク力がしっかりしていて、遅くても回転を掛けてサーブの確立が良く、そして極端に書くとストロークエースポイントがなくても、総合的にミスが少ない選手のほとんどが勝利を手にしていくでしょう。また、どうしても年上の選手やシード選手(もしくはランキングで自分より上の選手)と対戦する時は、あまり考えずにと思っていたり試合前にアドバイスを受けていても、対戦相手やコートの雰囲気などに序盤は委縮してしまう選手達がいるのも当然です。要は、短時間とある意味決められたルールの中では、きっちりとしたプレースタイル、「堅実」な選手が勝ち上がっていく傾向がどうしても強くなっていきます。3セットマッチでは、例え0−6や1−6で落としたとしても、そこから新しいセットへ突入するにあたり少し間をおいてブレーク、落ち着かせて今の自分の状態、相手の分析、やろうとしていたことの取り組み(戦略)の修正等、考えて実行にうつす時間的にも精神的にも余裕があります。この繰り返しこそが、将来的には各選手の「常に伸びしろをもった」プレースタイル形成、世界の舞台を主戦場として強者が集まる選手達の中でどのようにして戦っていくかのヒントを与えてくれると信じています。

 

選手を例にすると、今では世界のトップ選手グループに定着しましたが、錦織圭選手と大坂なおみ選手。まだ2選手がTOP5にも入っていなかった50〜70位台くらいの頃からでも、錦織選手ですと(マーレ―選手を含む)BIG4、大坂選手ですとセレナ選手など当時のトップに君臨していた選手達に、グランドスラムなどの大舞台で「勝てるんじゃないか」「何か軌跡を起こしてくれるんじゃないか」という期待を抱かせてくれていました。(*すでに今では2選手共にトップにいますが、結果論として書いている訳ではない事をご理解頂きたく思います)それくらいテレビで見ていても驚くショットや展開力でも真っ向から勝負できる打ち合いを繰り広げていました。

 

これが今回お伝えしたかった爆発力を持った選手という意味の真意です。パワーの差ではなく、勇気をもって自分が今後に向けて取り組んでいるショットのトライ、時には遊び心も含んだ(周りから見ていたら「なんでこの場面で・・・」「なんでそのショット選択を・・・」と思わせるような)サーブ(もしくはリターン)&ダッシュやドロップショットの実行、そして何よりも体力消耗戦の中で(選手自身が狙っている訳ではなくても)生まれるスーパーショットなど。当然ですが3セットマッチの方がトライしたり成功する回数は増えていきます。このようにして新たな自分のプレースタイル発見や相手の分析力などを養っていくものです。

 

そして、3セットマッチを行う事によって本当の意味で今後に向けた課題を戦った選手と納得し合い、共通認識のもとで再びホームコートで地道なトレーニングに取り組むことができ、(選手の親御さん含め)選手とコーチとしての信頼関係がさらに深まる事さえあると思っています。

 

続きは後日。。。

 

ヨーロッパテニス留学(遠征)HP http://www.masato-sugita.com/index.html

お問い合わせ先 masato.sugita824@gmail.com(椙田/スギタ)

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