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フォアハンドの「軸足とそこからの体重移動」!

 

今回は、技術面に焦点を充てて個人的に欧州ジュニア選手と日本ジュニア選手で異なると思う部分を書いていきます。テーマは、フォアハンド時の「軸足(右利き選手であれば右足、左利き選手であれば左足)の意識とそこからの体重移動」。私は長くヨーロッパの主要ジュニア大会に足を運んでたくさんのトップジュニアを見て、その成長していく過程を見続けていましたので、ある意味自分の目がだいぶ技術的な部分でも肥えていると自負する部分もありながら、一方では常に現場に立っているプロコーチではありませんので、今回のような技術面を私が書くと偏った考えであったり賛否両論といったご意見もあるかと思いますが、少なからず日本滞在時に足を運んでいた13歳以下の全国大会RSK(岡山県)や14歳以下全国選抜大会(千葉県)の視察、大阪で毎年開催されている世界ワールドスーパージュニア大会(ITF Jr.グレードA)に携わりながら直接自分の目で見て感じた日本人選手と比較した視点という事で今回はご紹介します。

結論から書くと、特に男子選手において印象に残っているのが、日本のジュニア選手はフォアハンドを打つ際にきちんと軸足を基盤として打ち込んでいける時のボールに対して体重移動が少なく、オープンスタンスで処理する選手が圧倒的に多いです。反対にヨーロッパの選手は、(右利き選手の場合)軸足となる右足をセットしてから打ち込めるボールに対しては必ず左足(細かく書くとつま先意識)へ体重移動してからラケットが出てくる打ち方をします。要は、自分のチャンスボールもしくはしっかり打ち込めるボールに対して、左足まできちんと踏み込んで打つのか、それとも右足をセットしてオープンスタンスのかたちのまま打ち込む(エースを取りにいく)のかという違いです。

 

以前の記事で、ヨーロッパはコート1面に対してコーチ1人と選手1〜2名のトレーニングが通常と書きましたが、その中でも各選手の体格やパワーの違い関係なく、軸足からの体重移動や時間がある際はしっかりと踏み込んでフィニッシュまでもっていく下半身の使い方(意識)に対してかなり繰り返し繰り返し選手に言い続けますし、相手のボールが深くて守りになっている場面以外はオープンスタンスで良いボールを打っていてもジュニア時代は指導が入ります。もちろん20歳以上の大人でしっかりとした体格に成長して筋力もついた体格の選手指導の場合は上記とは異なりますが、今でも意外にオープンスタンスを主体にしたプレースタイルを好まないジュニア担当コーチはヨーロッパでは多いです。先程も書きましたが、(スピンが掛かって)良いボールを打っているように見えていても、やはり軸足から体重を乗せて踏み込んで打ち込むボールよりも威力が劣りボールも相手にとっては軽く感じるという理由です。

 

 

その分かりやすい例として、1人のトップジュニア選手の上記動画をご覧ください(できましたら何度も)。アメリカ国籍で、今年のグランドスラムJr.大会においてオーストラリアンオープンとUSオープンにていずれもシングルス準優勝という大活躍した選手の1人、エミリオ・ナヴァ選手ですが、その選手がヨーロッパのアカデミーでトレーニングしているフォアハンド中心の模様です。体格も良く(個人的にはルックスも男前と認めます!?)、ラケットの振り抜きも良い2001年生まれ/今年18歳の男子選手ですが、フォアハンド時のどのボールに対してもまず軸足となる右足が最初に入ってくるのが分かるでしょうか。そこから相手のボールが浅かったり時間がある時は(ライジング気味でも)しっかり体重を前に乗せて最後は左足が踏み込んでフィニッシュ。その間に上半身を使いながら早いスイングスピードでラケットが出てきます。こうして鋭いスピンとパワーを生んだボールを相手コートに打ち続けます。そしてそのボールが安定していて非常に質が高いです。。。相手のボールが深い時や速い時でも、右足は入れて(木の幹のように)基盤を作り、なるべくパワー負けしないようにしながら(左足で踏み込む時間はないですが)後は上半身を同じように使いながら打ち返し、自分の主導権が握れるボールがくるのを伺っています。私がダラダラ書くより、この動画を見て頂けましたら一発でご理解頂けるかと思います。

 

フォアハンドやサーブは永遠の(悩む)テーマともいいますし、試合でも緊張などでラケットが振れなくなってくるとおかしくなってくるのが同じくフォアハンドやサーブ。。。こういった時に手首や腕の使い方に意識がいきがちですが、日頃からのトレーニングで体重移動や軸足を入れる意識を取り入れていると試合やスランプ時でもすっと解決してくれる事に繋がると感じています。また怪我の予防にも繋がると思っています。

 

 

トップジュニア選手の一例を上記動画で配信していますが、更に納得頂けるのがフェデラ選手。私は、この選手ほどフォアハンド時に軸足を意識している選手はいないのではないかと思うくらい練習や試合中でも基礎の基礎からしっかりと軸足が入っている印象です。

(*動画途中の50秒経過頃に観客からフォアハンドエースの歓声が上がりますが、まさにその場面は非常に参考になるフォームです)

 

何気なく打っているフォームの中で軸足と体重移動だけは常に行われています(練習開始時は軽く打っているだけですが、ギアがあがると軸足と体重移動しているのがよくわかります)。特に男子選手ですと、体格やパワーの差でどうしても14〜15歳以降は海外選手に太刀打ちできない部分が多くなってくるというご意見は多いですが、今一度それはそれでどうにもならない部分でもありますので、それを補える、そして対抗できる技術習得に日頃から励んでください。逆にいうと、体格も良くてパワーある選手が小さい時から今回のテーマをじっくりと取り組んでいますので。。。また、もしかしますと低年齢時期の12歳頃までは上位ランキングで活躍していたのに、そこから周りの選手が頭角を現して自分は・・・と悩まれている選手のヒントにもなるかもしれません、、、と信じています。

 

ヨーロッパテニス留学(遠征)HP http://www.masato-sugita.com/index.html

お問い合わせ先 masato.sugita824@gmail.com(椙田/スギタ)

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